創業20年に当たって

当社はおかげさまをもちまして、2000年4月13日の創業から満20年を迎えることができました。投資家のみなさま、お取引先のみなさま、業界関係者のみなさまに育てていただき、今日を迎えていることに、役職員を代表して御礼申し上げます。
20年前の創業は、ITバブル崩壊前夜でした。10周年はグローバル金融危機を経て、現在の方向性を明確に定める覚悟を決めて、「サイエンスとテクノロジーに立脚したアクティブな自家運用」でやっていくことをみなさまに決意表明したときでした。20周年に当たる今日は、世界中の人びとにとっての未曾有の困難の渦中にありますが、私たちは人類が力を合わせてこの苦境を乗り越えていくことを信じていますし、その中で当社なりの貢献を果たしたいと考えています。
10年前のささやかな祝宴会でも同じことを申し上げたのですが、長いようであっという間の20年、変わることと変わらないことがあります。
環境は変わります。私は前職の日本興業銀行で90年代後半にシンガポールに駐在し、グローバル化のあけぼのともいえる新興アジアの離陸とアジア通貨危機を経験することができました。そこで確信した「20世紀末に生じたグローバル化・市場化（規制緩和）・IT化（情報通信革命）というトレンドが長いディスインフレ時代をもたらし、金利と物価は上がらない」というビッグ・ピクチャーが当社創業の背景なのですが、いままさにグローバル化の帰趨が試されることになりそうです。環境変化には果断に対応していきます。
一方、まったく変わらないこともあります。当社は独立系新興運用会社として「誠実」「公正」「貢献」「挑戦」という企業理念を掲げました。環境がいかに変わろうとも、この4つの理念を軸に、役職員一同、ぶれることなく歩んでいく所存です。
今後も、みなさまのご指導ご鞭撻をよろしくお願いします。ポジティブ・マインドで、この未曾有の難局を乗り越えていきましょう。

2020年4月13日
GCIアセット・マネジメント　ファウンダー　代表取締役CEO山内英貴